『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』を見てきました。
2018年7月公開
子どもへのオススメ度 ★★★★(星の数1~5で評価しています。5が最高)
去年の『ポケットモンスター キミにきめた!』が、サトシとピカチュウの絆を描いていて、とても良かったんですよね。
わたしは去年、感動してちょっとウルっとしました。ポケモンに関しては子どもの付き合い程度なのに、ですよ。
それを考えると今回の作品は、悪くはないけど前作ほどじゃないかなーという印象もあったかな。
でも登場人物それぞれのポケモンとの絆が描かれていて、そういうところは良かったと思います。
ポケモン好きの子どもからすると、思わぬポケモンが大活躍したりしてかなり楽しかったらしいので、ポケモンの好きな方は楽しめる作品なんじゃないでしょうか。
あと、野沢雅子さんが重要な登場人物であるヒスイを演じているところも必見です。
以下、感想です。ネタバレを含みますのでご注意ください。
感想
今回は登場人物が多いんですよね。
メインの登場人物が、それぞれ心に傷というか、ひとりで抱え込んでいる思いがあって、そのせいで一歩先に踏み出せないような状況にあります。
だけど、ひとりでは乗り越えられない壁も、ポケモンの存在によって乗り越えられるんだ!!っていうお話です。それが、この作品のテーマなんでしょうね、たぶん。
フラウシティ
人々が風と共に暮らす街、フラウシティが今回の舞台になっています。
伝説のポケモン、ルギアが恵みの風を街に送ってくれるので、それを利用して発電をしているようです。
雰囲気としては、海があり、坂があり、ケーブルカーがあるところが、サンフランシスコに似ている感じがしました。
ルギアが風を送れない状況に陥りそうになって、街がピンチになります。
芦田愛菜さん演じるラルゴ
ラルゴは、フラウシティの市長の娘で、すんごい豪邸に住んでいます。
危ないところをゼラオラに助けられ、自分を助けたせいで怪我を負ったゼラオラを気にかけています。
お嬢様のようでいて、ゼラオラがレアポケモンとしてハンターに狙われるようになると、ゼラオラを助けたい一心で意外と行動力を発揮します。
お父さんの市長が悪者顔っぽくて、最初心配しました(笑)。
リサ
以前陸上をやっていたらしいのですが、怪我をしたことがトラウマになっている女の子です。結構派手な格好をしてます。
怪我が治ってからも、自分はもう陸上はやらない、走れないって思っているんですが、怪我をしたイーブイの必死な姿に励まされ、そんなイーブイに自分の姿を重ね合わせるようにして、街のピンチに大活躍します。
街を助けるとき、なぜか靴を脱ぎ捨てて、素足で街を全力疾走します。
なぜ素足?!
トリト
ポケモンの研究者なんですが、人付き合いが苦手で、仲間から嫌われていると勝手に思い込んでいたり、人に頼ることがうまくできなかったりする、ちょっと自信なさげな人物です。
でもポケモンのことを大切にする姿勢は誰にも負けないところがあって、本人は気づいていないけれど、そういう姿を評価してくれている仕事仲間も実はいたりします。
お話のクライマックスには、いつも隣に寄り添っているラッキーに背中を押され、これまた大活躍します。
ラッキーの包容力のあるオバサンみたいな声に、こっちまで癒やされました。
カガチ
ウソばっかりついている、うさんくさいオジサンです。そのせいで、大切に思っている姪っ子を傷つけてしまい、自己嫌悪に陥ったりします。
ダメなオジサンっぽいんですが、心根は悪い人物ではなく、それでポケモンのウソッキーにえらく惚れられてしまいます。ウソッキー、かわいいですね。
カガチとウソッキーとの友情は、とっても良かったです!
野沢雅子さん演じるヒスイ
野沢さんといえば、悟空ですよね。
ヒスイは、ある出来事がきっかけで、ポケモンを嫌うというか、もう関わらないんだと心に固く誓っている頑固なおばあさんです。
それが、トリトの作ったポケモンたちの好きな香りがする薬剤がかかってしまったことで、ポケモン達にゾロゾロ付きまとわれて、迷惑顔をしています。
ただの頑固ばあさんかと思いきや、実は街にある大型の風車を作った人物であったりします。
ヒスイも最後大活躍するんですが、やっぱり気張ったシーンでは、「ポケモンに悟空降臨!」みたいに聞こえなくもないですね(笑)。でもステキなおばあさんで良かったです。
サトシ
サトシとピカチュウも今回活躍するんですが、他のみんなもそれぞれ大きな活躍をしているので、サトシとピカチュウだけにスポットが当たっているわけではないですね。
それでもサトシは、ラルゴのピンチに神がかり的なタイミングで登場して、助けに入ったりします。カッコ良かったです。
あと、モンスターボールの投げっぷりがすごかった。アンパンマンのバタコさん並みに、どんぴしゃの場所に投げてます。
サトシの「頼むぞ相棒!」っていう台詞もいいですね。気分が上がります!
最後は人間のことを信じられなくなっているゼラオラの前に立ちはだかって、体を張って活躍してました。毎回死にそうになっているサトシが心配です。
わたしは毎年子どもにポケモンの映画に連れて行ってくれとせがまれます。
「えー、また?!」と思いつつ、それでも映画館に行ってしまうのは、人がポケモンとの関わりによって何かを乗り越えて成長する姿と、サトシの前向きな姿や明るさに励まされるっていうところ大きいかなと思いますね。これなら子どもに見せてもいいかな、と思える内容です。
エインディング「ミュウツーの逆襲 EVOLUTION」の映像
最後に、2019年公開予定の『ミューツーの逆襲EVOLUTION』の短い映像が流れたんですね。
そうしたら、子どもじゃなくて、ポケモンファンの大人たちの唸るようなどよめきが(笑)。
野太い感じで、「おぉーっ」と聞こえてきました。
ちなみに子どもの感想はこちら
ゼラオラと人間がまた仲良くなれてよかった
トゲピーがハイドロポンプをやったのがすごかった
わたしはトゲピーとかよく分からないんですが、白くてかわいいポケモンが、山火事のときに大活躍して、ほとんど火事をひとりで消してしまって、みんなが唖然とするっていう場面があって、そこは結構印象的でした。
去年の『ポケットモンスター キミにきめた!』もDVDが発売されていますよね。こっちは、買って夏休みに見てもいいかなーと思っています。
去年の感想はこちら。毎年ポケモンの映画を見ると、夏が来たんだなぁと思うわが家です。