スーの家族日記

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障がい児の髪カット(美容室)事情

  

 知的障がいや自閉症のお子さんの中には、髪のカットを嫌がるお子さんも多いと思います。感覚過敏などがあれば、なおさらですよね。

 うちも、小さいころに子ども専用の美容室に連れて行ったんですが、周囲から注目を浴びるほど大泣きして大変でした。

 お店の方にも申し訳なかったし、本人は必死に抵抗、親は必死になだめる&子どもが動かないように押さえつけるという状態で、親子でものすごく消耗しました。

 で、結局小学校に上がる直前まで、美容室に行かれませんでした。

 

髪カットを嫌がる理由

 お子さんによると思うんですが、うちの子の場合は、たぶんこんな感じ。

   ・何をされるのか、いつ終わるのか見通しが立たなくて不安。

   ・散髪ケープのカサカサした感触がきらい。

   ・仰向けでシャンプーされるのがコワい。

 プラス、「僕の髪をどうするんだよー!!」「何で切るんだよー」「こわいよー」「とにかくやめてー」みたいな感じだったのかなーと推測します。

 バリカンは本人には使っていないですが、隣の子が使っている音とかも、怖かったのかもしれないですね。

 今思うと、一番の要因は、これから自分が何をされるのか、結果どうなるのかということの見通しが立たないことが、一番の不安の要因だったような気がします。

 

美容室に行くのが難しい場合

 今はものすごく便利な家庭用のバリカンが簡単に手に入るので、別に困らないんですよねー。うちは、美容室で髪をカットするのが難しかったころは、自宅の風呂場で私がバリカンでカットしていました。

 おしゃれな髪型にしようとか思わなければ、何とかなるもんです。

 とりあえず下手でも、伸び放題より清潔に見えること、前髪が目に入らないことを目標にしてやっていました。機能優先です(笑)。割り切りましょう。

 

自宅カットで用意したもの

   ・家庭用のバリカン

   ・散髪ケープ

   ・ビニール袋(ケープの折り返した裾にたまった髪の毛を集めて捨てる用)

 

 うちで使っていたバリカンはパナソニックのもので、スライドアタッチメントという部品がついているやつです。

 それを使うと、例えば5センチにアタッチメントをセットすれば、5センチ以上短く切れてしまうことがないので、「切りすぎて失敗した!」というのを回避できます。

 すごく便利ですよ。今、最新のものを買っても4,500円ぐらいだと思います(2017年7月現在)。4~5回使えば、1,000円カットと比べても元が取れるので、いいと思います。

 美容室に定期的に行くようになった今でも、前髪が目に入りそうになったときなんかに活躍してくれます。買って良かったグッズですね。

 あと、散髪ケープは、あったほうがいいと思います。

 うちの子は、切ったときに細かい髪の毛が肌にはり付くのがすごく嫌だったみたいで、その度に泣いたりしていたので、ちょっとでも切った髪の毛の処理がしやすいというのは大事なポイントでした。

 うちで買ったのはテフロン加工の布を使ったもので、ワイヤーが入っていて、広げると円形に大きく広がります。ケープの裾に折り返しがついていて、切った髪の毛がツルリと落ちて、ケープの裾の部分にたまるんです。それをティッシュでさっと集めてビニール袋にポイすれば、後片付けもずいぶん楽になります。

 まあ、それでも細かい髪は、やっぱり首元を中心に付くので、結局シャワーできれいに流してあげたり、しなきゃならないんですが(笑)。

 でも、ちょっとは楽になりますね。

 

自宅カットのデメリット

 家でカットすると大変なことは、特にお風呂場でカットする場合、子どもが途中で泣くと、泣き声がものすごく響くってことですね。

 うちでは、「ママやめて~」と言いながら子どもが大きな声で泣いてしまったことがあって、ご近所に「一体何があったの?」と心配されるのではとヒヤヒヤしたことがあります。

 「大丈夫だよ、髪カット(←ここを強調)、もうすぐ終わるからね~」なんて大きな声で言いながら、なんとかカットを遂行しました。ミッションですよ、もう。

 大変だったなー。あのころ(遠い目)。

 でも、そういうのってずっとじゃないんですよね。うちも、そのうち大丈夫になりました。

 

大きくなってから美容室に行くようになった理由

 バリカンでのおうちカットでも特に不都合はなかったんですが、小学校に上がる直前に、再び美容室にチャレンジして、それ以降は美容室でカットしてもらえるようになりました。

 お店でカットしてもらおうと思った理由は、大きくなって親元を離れたときのことも考えて(だいぶ気が早いけど)、美容室で髪をカットしてもらうという状況に慣れてほしかったっていうのがあります。いろんな社会的な行為に慣れるっていうのかな。

 あとは現実的に、男の子のカットの場合、耳の周りや襟足のあたりのカットが結構難しいんですよ。高性能バリカンを使っても、なかなかプロのようにはいかないので、出来栄えを求めると、やっぱり美容室になるかなと。

 

美容室の利用にあたって

 うちは、子ども美容室のスタッフさんに、障がいがあることをハッキリ伝えました。

 元々子ども専用なので、カット中に子どもが動いてしまったり、泣き出したりしても、お店の方もひるむことなくカットを終わらせてくれます。

 うちの子は、カット中に泣く、寝る、動く、遊ぶなど、いろいろやりましたが、いつも温かく接していただいていました。これが大人向きの美容室だったら、かなりキビシかったと思います。

 あと、子ども専用の美容室の中には、カットしている間に子ども向けの動画を見せてくれたり、小さなおもちゃを貸してもらえるところがあるんですよ。

 うちの子が行っているところは、動画やおもちゃに加えて、カットが終わるとご褒美に小さな乳酸菌飲料がもらえるんですが、そういうちょっとしたことでも、子どものモチベーションがぐっと上がったりするんですよね

 ただ、子ども美容室は数がそう多くないのと、いつも混んでいて、なかなか直近の予約を取るのが難しいっていうのはありますね。

 

まとめ

 私が思うのは、カットが本人にとって辛いときは、あんまり頑張らずに、家でバリカンを使って適当に短くしておけばいいんだと思います。で、大丈夫そうなタイミングで、美容院にもチャレンジしてみる。髪の毛なんてみんな伸びるんだから、あんまりここで悩まなくていい気がしますね。テキトーで大丈夫なんじゃないでしょうか(何てテキトーな結論なんだ、笑)。

 障がい児を育ててると、大変な場面がほかにもいっぱいあると思うので、楽できるところは楽しましょう!!!